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貴女は愛情ないんだよ

10数年前の話です。

ある講座に参加くださった、参加者のお一人がお帰りの際にふと、こんなことを仰ったのでした。

「私、どうしても息子のことを愛せないんです」

いやいや、講座終わって玄関まで帰るのを見送りにきたら、何、その重い話は??って、どーしたの?ってなってたんですよ。

 

私、子供いないし、子供好きじゃないし、正直良く分からんので気の利いた言葉がけもできないし、とまあ思っていたの。

 

話をお聞きすると自分は他のお母さんたちのように子供に溢れる愛情を注げない、しようと思ってもできない、こんな自分はダメなんじゃないかと思って罪悪感を持っていらしたの。

 

そんな彼女に私はこうお伝えしたの。

そうですね、貴女は愛情ないんだよ」と。

鳩が豆鉄砲を食らったような、ってこんな感じなのかな、と思うようなお顔をされていたわ。多分、もっと違う言葉が返ってくると思われていたと思うけど。

 

私はこう続けたの。

「たしかに、貴女は皆んなみたいな海のような愛情はないかもしれないよね」

「言ってみれば砂漠のオアシスくらいの湧水程度かもしれないよ」

「でもね、それを、貴女があげれる全部を〇〇君に注いであげてるんでしょ?」とお聞きしたら

 

!!そうなんです!

「私ができる全部をあの子に注いでいるんです!」って仰るのよね。

 

「じゃあ、いいじゃない。貴女が与えられる全てを与えているんだから。人と比べたって仕方ないわよ。元々ないんだから(苦笑)」

 

「オアシスの水、全部を注いでるんだからね」

 

彼女は納得されて「私、自分のあげれる全ての愛情をあげてる…」「これでいいんですね」って涙ぐまれていた。「そうだよ…」って彼女をハグしたんだったね。

 

そんなやり取りから時が経ち、その息子ちゃんが先日中学校の卒業式だったというFBの投稿を読んで、私は1人感慨深かったのですよ。

 

こうじゃなきゃいけない、とか思いすぎてはいないかな?

 

人と同じでなくていい。

 

貴女のやり方でいい。

 

まあ、人によっては「そりゃ違うだろ?」ということもありますけどね。

 

あちこちで卒業式の様子を見させて頂いてますので、思い出を少し…

美容の魔術師

隠された前提は…

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