特別顧問の長谷川晃先生による
講演会
「日本女性が世界を変える」
でした。
いつものスーツ姿とは違い、
ゴルフ帰りのイエローのシャツと
サングラスという
ラフでかっこいい姿で登場!
1998年に書かれた
同名の著書の内容を踏まえた
お話だったのですが
私がとても興味深かったのは
欧米に代表される
父性文化の特徴として
物質主義のこの文化は
競争がなくなると文化が廃れる、
つまり、競争や戦いがあるおかげで
文化が進歩しているというのです。
いま、私たちが恩恵を受けている
インターネットも
もともとは米国国防省の研究機関が
軍事用に開発したもの…
だから、ソ連との冷戦が終わると
文化が終わる、という学者も
いたそうです。
本当にそうなのか、
それは事実なのか、と思われて
日本はどうだったか、を調べ
驚愕の事実が…
日本の文化が発展したのは
奈良時代と江戸時代
どちらも戦いのない、
穏やかな時代で、
かつ、どちらの時代も鎖国していて
外国との交流がなかった時代だ
そうなのです。
これは日本にある母性文化が持つ
特徴であろうと、
そのベースにある宗教観の違いが
こうしたものを培っているという
お話をいただきました。
会場には40名以上の方が
お集まりくださり、
本当にみなさん、熱心に聞いて
いらっしゃいました。
このお話は深いのですが…
ただ、紋切り型にこうだから
こうなる!というお話では
ないんですよね。
どちらかというと
だから、みなさん考えていきませんか、
という投げかけだったと思います。
じゃあ、どういう視点で
母性文化の切り口を
取り入れていったらいいのか…
いらしたみなさんは
どんな風にこのお話をお聞きに
なられたのかしら…
私はこういう講演会にいくときは
必ず、自分の中に質問を
用意していくのです。
内容と全く違うことでいいんですが
「××についてアイディアをください」
というような感じ
そうすると
例えば、自分が聞きたかった内容と
ちょっと違うかも…と思っても
聞方が変わってくるんですよ。
今回は私が聞きたい内容でも
ありましたし、
もっと深くお聞きしたいことも
ありましたけれども
ノート2ページにわたる
ヒントは頂戴いたしました。
これ、一回では答えなんて
でないテーマだから
是非、父性文化と母性文化の
研究会をやって頂きたいです。
どっちかよりではダメで
どちらも必要。
融合していかないと、なんです。
もう少し詳しくお話を
お聞きしたいなぁ。
勉強会も9月までないですしね~
そして、途中で上林先生がされた質問
「なんのために研究をされているのか」
に対して
「純粋な自然に対する興味」
というお答えが、多分、
と思いました。
それを兵器にしようとか
そんなことを考えているわけでなく
それこそ、
「なんのために」それを使うかで
変わってきてしまうわけですよね。
今日のお話の中にもありました。
パナソニックの企業理念として
利益を出すことは社会のため、
という意図があるから
利益、という一見物質主義的なものの
質が変わるのだと思います。
いつもいつも言っていますが
ことの起こりが大事なんです。
なんのためにこれをやるのか
これが違うと
同じことをしていても
質が変わってしまうのです。
これに気づいて欲しいんだけどね。
先生のお話の全体を通じて感じたのは
目の前の出来事として
起こっていることだけをみて
いいな、とか思うのではなく
その背景を知って
その本質を考える、ということが
大事である
ということです。
アメリカの男性は週の5日は
家に帰ってきて夕食を一緒にとり
家事をしてくれる
という出来事だけを聞いて
「日本の男性はなっとらん!」と
いうのではなく、
なんのために
それはしているのか…というところ。
決して家庭サービスではなく
もう意識にも上らないほどに
DNAの中に組み込まれるように
その時間を持つ、ということで
父親の考え方をすり込む時間を
作っているのだそうです。
父性文化のもとに
家長たる父を筆頭にした
ピラミッド構造
これによって子供たちは
父よりになっていき
母親の存在は家庭の中で
希薄になっていく、ということ
男はえらく、力を持つ
これを刷り込んでいくわけで…
全ての世界は一長一短
表裏一体の世界ですから
何かだけがいい、ということは
ないのですね。
かたや日本は母が育てる母性文化
どうしても母よりになりますよね。
目の前の現象だけみて
「これがいいー!」と
飛びつくのではなく
それをしたらどうなるのか、
その背景を考えたいです。
もう一つ、印象に残ったお話に
アメリカのある雑誌に
アメリカの女性解放運動のおかげで
日本の女性も働く場ができた、
というような記事が載せられたときに
それの反論として
1000年も前から日本は文字を読み書きし
源氏物語などの文化的価値の高い読み物を
生み出すことができた
そのころ、ヨーロッパではまだ女性は
文盲であり、地位も低かったという意見を
されたそうです。
先生が一番お伝えしたかったことは
私たち日本人女性は
「自分の意思で色々な選択ができる」ということ
好きなことができるという事実に
気づいて、望む選択ができるように
なって欲しい、
というお気持ちなんだろうな、と思いました。
これは今日の彩雲
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