こんにちは、林ゆう子です。
今回は沖縄美旅のレポートです。美旅とは美味しいものを頂き、美しいものを見て、ゆったりとした時間を気の合う仲間たちと過ごす大人の旅。
今回のメインは1日目のランチ、2年前に初めて訪れて、虜になった沖縄料理のお店、風庵さん。
お料理が美味しいこともさることながら、器の美しさ、盛り付け、名付け、そしてそれらを介した仲間たちとの語らいの時間を含めた空間の提供、その心遣いに感動するのです。
見てくださいよ。
玄関にこんなお出迎えが…
ここへ、またあの時間を感じるために帰ってきました。「ただいまー」という感じです。
雰囲気のある古民家は親戚のうちにでも来たような懐かしさを感じます。靴を脱いで上がるとこんなお部屋が心地よく迎えてくださいます。
ここへ、またあの時間を感じるために帰ってきました。「ただいまー」という感じです。
雰囲気のある古民家は親戚のうちにでも来たような懐かしさを感じます。靴を脱いで上がるとこんなお部屋が心地よく迎えてくださいます。
2〜4名1組だけをお迎えくださる場は1人ずつに美しい花を添えた大嶺さんの作品の平皿でお迎え。
そして、基本のお品書き
一皿目はウシル、沖縄方言でお汁。なんと、出し汁を頂きます。
前回、これでノックアウト!
注がれるそばから出汁の香りが素晴らしく、一口含むとその優しさにホロっとなります。
そして、ハナジルとありますのはハナ=初めの、という意味で綺麗な言葉だから使っているとのこと。その言葉の選び方も素敵ですね。
これから出てくるお料理に期待が膨らむ瞬間でもあります。
そして、次はチェーヌヤーセー、庭で採れたパセリのスムージー。苦味と甘味がちょうどよく、酵素たっぷりで胃が目覚めます。
添えられたお花が色鮮やかで。
皆さん、「美味しい〜」とため息。
同じ感性でご飯が頂けるのは嬉しいですね。
3品目が沖縄野菜のお寿司です。彩りも美しいのですが、あの食材(そもそも食材だったのか!)がこんなお味で頂けるとは…と衝撃です。
右から
ハイビスカス、アロエ、黄ピーマン、木耳のお寿司です。
上はゴーヤですね。イボイボが大きく苦味が少ないもの。お野菜がこんな風に美しいお寿司になるなんて!
しかも一人づつ違う猫ちゃんです!
可愛いので集めてみました…!
くふふ…
猫のフォルムが可愛いというか猫らしいです。流石の大嶺さんの作品。売り物ではありません。
こんな遊び心が店主の金城さんのお茶目で素敵なところでもあります。
しかし、どのお皿も美味しいのですが、食べ進むうちに「ああ、なくなっちゃった…」と思ってしまうのですよ。無くならないと次が食べれないのですが、終わっちゃった一抹の寂しさのような、哀しさを感じるのです。
そんなこと、あります?
美味しい!嬉しい!と哀しみを同時に感じるお料理って。
今回、ご一緒した皆様は口々に「もう終わっちゃう〜!」と叫ばれていましたよ。本当、あー、終わっちゃったという感じ。そういう意味では絶妙な量なのです。
ここで店主の金城さんからのサービス、といってメニューにない一品が登場!
なんでしょう?お椀?
蓋の上に乗っていたのは縁起物の南天の新芽。南天は新芽の時は赤く、育ってくると緑になるのだそうです。こういう心遣いが嬉しいです。
さて、中身は…
米粉と小麦粉で打った自家製の麺に梅ととろろで味付けされたもの。グルグルと混ぜて粘り気を出して頂きます。
梅の酸味が食欲をそそり、更に麺のコシと喉越しが良い!
とても美味しかったですー!前回も感動でしたが、今回も!これが後から汁そばで出てくるのですが、感じが変わります。その変化も楽しんでください、とのこと。
時々店主の金城男さんがお料理や名前の由来を説明くださるのですが、それがとても響いてきてね、美味しいに深みを与えてくださっているのです。
お品書き4品目はアブユンソーキ、炙りソーキ(骨つき豚肉)です。お野菜を巻いて自家製ポン酢もさっぱり頂けます。
これが柔らかくてホロっと骨から外れて何とも言えない旨味が口一杯に広がります。大体、肉はこの骨の周りが美味しいですよね。わたくし、どの肉も骨周りラブ♡
だから、しゃぶるように食べてしまいます。
そして、これだけになってしまうと…哀しい!
このね、ソーキの大きさも大切で、小さすぎると貧乏臭いし、大きすぎると野暮ったい。このちょうどいい大きさに切り揃えるところから始まるそうです。
そして豚の一頭の中でも早く食べる部位、保存食にする部位と分けて、また、その部位に合った食べ方をするのですね。今でこそ、ソーキそばとかでポピュラーに頂いてますが、昔はおめでたい時に頂くご馳走。ハレの日のご馳走だったのです。
今日、この日という一期一会の時間を大切にして欲しいというお気持ちの表れでもあります。
さあ、続くのはタジネームン、食べたことのないものという意味だそうで、珍しい部位のお料理が並びます。
右からフィレ、内モモ肉、胃袋です。これらを周りの果物やナッツと一緒に食べながら味わいを変えて、自分で楽しんでみる、という趣向。
この胃袋、美味しくてねー。ナッツと合わせて頂くのが好みでした。フィレは少しジューシーなパパイヤとかが合いました。モモ肉はスターフルーツかしら。
むーん、あと一品で終わりとは…。寂しい!
いえ、お腹は一杯になってきていますよ、そうではなくてこの時間が終わってしまうのが哀しいのです。
お料理の〆は先ほどの麺に最初のお出汁をかけて頂くおそばです。あのお出汁を頂ける!
美しい〜!
ここにお出汁が注がれるのですが、わたくしの器は白かったのでよく分からず、他の方の器バージョンをご覧ください。
美味しそうでしょ?もちろん、美味しいのですが。
出し汁の感じは白い器の方がわかりますね。金箔が散っていて美しいわ。本当に綺麗。
最初のお出汁より優しく感じます。麺が絡む分、優しく感じるそうです。
美味しくて無くなるのが哀しい。
みなさん、幸せそうです。
夢中で頂いちゃいますよね…
「美味しいー!」か無言でしたよ、始終…
途中で自家製ラー油を入れて味を変えます。金と赤が美しい。そして、結構辛いラー油なんですよ。
おかわりしたいくらいの美味しさですもん。
そして、お口直しの氷だしのお茶が涼やかな美味しさでした。たぢ、氷で出すだけ?ありえないスッキリした旨味なのです。やってみよう!
そして、最後の一品はデザート。
黒糖で炊いたカボチャのソースとヨーグルトムース。抑えた甘味と酸味がいいですね。
甘さほどよく、さっぱりです。
この後出されるヌチグスイ=命水、は珈琲の当て字にしてみたもの。金城さんの考えで…。
この変わった持ち手が実はとても安定していて持ちやすく…美味しく頂けるのですよ。
こちらも他の方はこんな感じ…
それぞれに素敵です。
素敵な時間でした。
あっという間に時間は経って…
お連れした皆様、大満足でした。
同じような感性でこれが素敵だと思ってくれる
そんな仲間たちとご一緒できたこと、
本当に嬉しいです。
こういうものは
例え、美味しいものがお好きだったり
色々物知りだったりしても
誰もが響くわけではない。
まあ、響かなくはないでしょうが
温度差あるでしょうから、
同じ感覚で楽しめる方とご一緒できて
嬉しかったです。
陶冶処風庵
https://shitsurai.ti-da.net/
必ず予約が必要です。
わたくしのブログを見た、とおっしゃってください。
きっと良くしてくださいますよー。
そして、夜は夜でまた素敵なお店へと…
美旅の美味しいは続きます。
つづく…
この記事へのコメントはありません。