昨日から札幌に来ています。
昨日はある友人宅に札幌の友人
たちが集まってくれて
友人の手料理を堪能しました。
今朝は食べすぎてお腹が全く
減らないという状態を久しぶり
に体験していますよ。
今回泊まったホテルは狸小路に
ある本をテーマにしたホテル。
旅とミステリーを中心に書籍が
揃えられていて
好きな本を部屋に持っていって
読めるシステム。
今朝は珈琲を飲みながら写真家の
星野道夫さんの写真文集を読んで
いました。
風のような物語
星野さんの写真も文章も大好きで
以前からよく読んでいたのですが
これは手に取ったことがなかった
なぁと思って。
写真がダイナミックで見ていると
音が聞こえてくるんです。
そしてね、
写真を通じて動物たちに注がれる
眼差しが伝わってくるのです。
この中でいくつもの話が心に
残ったのですが…
その中でザトウクジラの採食行動
について書かれていたもの。
バブル・ネット・フィーディングって
ご存知ですか?
私は初めて聞きました。
ググッとみてください。
ハワイから夏の間アラスカに
くるザトウクジラは冬の出産のため
ここで沢山の補給をしていくそう。
ニシンの群れを数頭の鯨で
囲み、口から泡を出して1つの
輪の中に追い込んでいき、
最後に水中から鯨たちが口を
開けて飛び上がって一気に
集まっているニシンを食べる、と
いうダイナミックな採食行動
見てみたいものです。
星野さんはそれを写真に収めたいと
ボートで待機しているのですが
あろうことか、そのボートと取り囲む
ように鯨たちのバブルの輪が
出現したのです。
ああ、鯨たちが口を開けて飛び上がって
くる、やばい!と思った次の瞬間…
何事もなかったように
鯨たちが去っていったのだそう。
星野さんがいることを知ってか
その行動をやめて去っていった。
それに何か言葉にならない
ものを感じて、うわーーーと
思ったの。
その中でもう一つ。
シロフクロウとコクガンのお話。
シロフクロウはレミングを主食と
しているそうですが、そのフクロウ
の巣の目と鼻の先にコクガンが巣を
作っていることに目を疑った星野さん。
レミングが少なかったら
コクガンなんて襲われて卵も食べら
れてもおかしくない。
何故、そんな危険を犯してまで
ここへ?と思った時に
「北極キツネ?」と浮かんだ。
こうした鳥の巣は北極キツネの
餌食になっているのだ。
しかし
シロフクロウって猛禽類だから
めちゃめちゃ凶暴で北極キツネ
くらい追い払ってしまう。
コクガンは賭けたのかもしれない。
北極キツネから巣を守るために
シロフクロウの巣の近くにいて
食べられないで生きることを。
そしてコクガンの雛はかえり
無事に巣立っていく。
シロフクロウの雛も同じく…
時を変えれば
食べるものと食べられるものに
なるかもしれない。
そこに何かがある、というより
ただ、その時はそうだったのだ
という感覚。
星野さんでさえ、1996年に
取材旅行中にヒグマに襲われて
最後を遂げている。43歳…
助かるときもある。
そして命が尽きるときもある。
そこにはなんだろう、
人間がどうこう考えるような
何かをするような
そんなものを遥かに超えて
ただ、その生命のリズムのような
そんなものがある、という
そんな感覚を受けたのでした。
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