わたくしは今まであるものを踏襲していく、ということよりもその先に何か新しいものを生み出していく、というエネルギーのほうが大きく、それに楽しさを感じてしまいます。1つのやり方があったとしたら、ではこうやったらどうなるのだろう?ということを考えるとワクワクしてしまうのです。
今作っているミスティック・セントもそのような工程で出来上がってまいりました。アロマの基礎知識は持っておりましたが、香りのことについては全く知識のない状態。
何度か自分の香水を創って頂いたときに、「こうしたらできるのでは?」と思い、先生にご相談して一緒に調香をして頂いのです。
香りは面白くて、同じ香料を使っても入れる順番が違うと香りは変わり、創る人が変わっても香りが変わってしまいます。もちろん、1滴だけで全く違う香りになってしまうのです。
そこで、使う香料と入れる順番はわたくしがリーディングして決めて、その入れるレシピの滴数を先生にお願いする…という形をとりました。
セオリーに基づかない、といってもやはり外してはならないものはありますから、どこは自由にしても、ここはダメということを見極めないとならないでしょう。
全てを自由にしてしまったら、グダグダになってしまいます。
何度も一緒に調整しながら、何をどう入れると香りが響くのか…ということもわかり、メインになる香料がどれになるのかはこの間にほぼわかりました。
ただ、漫然と見ているのではなく、自分がやるとしたら…という視点を常に持ってみていると、先生との違いはなんだろう?と思うことができますよね。
こうして出来上がったものを沢山の方にモニターで使って頂きました。
そして、先生にも「ここまで個人に特化した香りを創っている人はいない」とおっしゃって頂き(もちろん先生がご存知の方の中で、というお話ですよ)自信にもなりました。そして、昨年の10月からミスティック・セントという形で販売を始めておりました。
そこから毎月のように先生のところへ通って、勉強を重ねています。
創り始めは感性を香りに合わせるために、知識をあまり入れないようにして創っておりました。
先生のところへいらっしゃる香りの専門の方々もフランスまで勉強に行かれた方も多いそうですが、やはり創る香りに傾向があり、似た感じになってしまうとのこと。どうしても香り創りのセオリーから創っていくからそうなるのだとは思います。
それが決してダメだとかいうことではなく、むしろ普通はそういうやり方のほうが安全ですし、きっと早いでしょうけれども、わたくし自身が型にはまったやり方を望まなかったのでこうしたやり方で創ってみたわけです。
でも、基礎がありませんから、選んだ香料を合わせてみてどんな香りになるのかさっぱり検討もつきません。やり直しや時間がかかることも折り込み済みで取り組んでみたことでした。
そして個別レシピが100件近くたまりましたので、今度はそれを分析してどういう方にはどうして、この香料だったのか、この香りの中で何をしようとしていたのか…ということをデータ分析をしてまいりました。
すると先生が「林さんが選んでいるものはお話を伺っていると、その人にあっているものを選んでいると思う」おっしゃってくださったように、多分その時のその方の状態がこうなのだろうな、と感じたことの解決になっていたのでした。
そして、面白いな…と思いましたのは、わたくしの香りのレシピは「外し」がある、と先生に言われましたように、「そこにこれ合わせる?」という香料が1つ入っていて、それがどうもキーになっているようなのですね。
そんなことも創ったものを丁寧に見て分析していく、という作業をして見えてきたこと。ここから、こういう状態の方には何と何を合わせたらいい…という調香の組み合わせが出来てまいります。
ですから、セオリーを外すと申しましても、全てをなかったことにすることではなく、そこには絶対に外せないものもありますし、一度セオリーに戻って検証してみるという作業も大事だということです。
ただ、感覚だけでOKにしてはいけないもの、あると思います。
そして、今日の勉強会で出来た香りは「不安を静める」をテーマにした香り。
これは癒しやリラックスではなくて「精神強化」を目的として創っております。緩めただけではなくて、本当の姿に向かって軌道修正をかける、という行動ができるようになったら…と思い、精神強化に特化したものです。
データと感性の融合。
先生も「これはいい!」と褒められ、嬉しいですが確かにいい香り。
こちらは定番にしていきたいのでレポートを提出してくださる方にモニター価格として、10名の方にご提供させて頂きたいと思っております。
詳細はこちら
通常のミスティック・セントのオーダーはこちら
http://yuko-hayashi.com/mistec-sent/
この記事へのコメントはありません。